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各論

16

感情

VERDEの定義

VERDEでは、感情を肉体が思考している内容と、魂の思考している内容との距離感を示すサインと捉えます。

本来の自分であるハイヤーセルフと近い思考の状態にあるとき、私たちはより気分良く感じます。

心地よい。

安心する。

嬉しい。

楽しい。

満たされている。

自由を感じる。


一方、思考の内容がハイヤーセルフから離れていくと、

違和感。

不安。

苛立ち。

怒り。

嫌悪感。

苦しさ。

といったネガティブな感情が現れます。


感情は、とても強いサイン


感情には、とても強い体感があります。

怒りがあるときには、怒りが自分のすべてであるように感じることがあります。

不安が強ければ、その不安以外のことを考えられなくなることもあります。

悲しみや絶望の中にいると、その状態がずっと続くように感じることもあります。

それほど感情は、私たちがはっきりと認識できるように、非常に鮮明なサインとして現れます。

たとえるなら、目の前に大きく表示されるインジケーターのようなものです。「今、ここにいます」と、強く知らせてくれます。

そのサインがあまりにも鮮明なので、感情そのものが自分を動かしているように感じることがあります。「感情に飲み込まれる」「感情に振り回される」という体験が起こるのも、そのためです。

けれども、この仕組みを理解すると、感情との間に少し距離をつくることができます。

私は不安そのものなのではなく、

今、不安というサインが出ている。


私は怒りそのものなのではなく、

今、怒りというサインが出ている。


そのように、感情を客観的な指標として見ることができます。

感情は、とても強力なサインです。

しかし、感情が主体なのではありません。

感情はあくまで、自分の現在地を知らせるメーターです。


ネガティブな感情は「悪いもの」ではない


この仕組みから考えると、ネガティブな感情そのものが悪いわけではありません。

怒ってはいけない。

不安になってはいけない。

悲しんではいけない。

ということではありません。

むしろ、ネガティブな感情があることで、「今、本来の自分の波動から離れている」と知ることができます。

感情がなければ、自分がどの方向を向いているのかを肉体側から確認することが難しくなります。

その意味で、ネガティブな感情も、現在地を教えてくれる大切なサインであり、どの感情にも役割があります。


出来事そのものが感情をつくっているわけではない


私たちは通常、「あの出来事があったから悲しい」「あの人に言われたから腹が立った」と考えます。

もちろん、出来事は感情が動くきっかけになります。

けれども、この講座では、もう少し内側の仕組みを見ます。

同じ出来事が起きても、すべての人が同じ感情になるわけではありません。

ある人は怒る。

ある人は悲しむ。

ある人は気にしない。

ある人はむしろ安心する。

違いが生まれるのは、その出来事を通して、本人の中で何が活性化しているのかが違うからです。

感情を見るときには、出来事だけではなく、今、自分の中でどのような思考や波動が活性化しているのかを見ることが重要になります。


感情は命令ではない


感情は大切なサインですが、命令ではありません。

「嫌な感じがしたから、絶対にやってはいけない」

「心地よいから、必ずこちらを選ばなければならない」

と機械的に判断するものではありません。

感情が知らせているのは、現在の自分の状態です。

そして、その情報を受け取った上で何を選ぶのかは、肉体の自由意志です。

感情に従わなければ罰を受けるわけでもありません。感情というサインを見た上で、自分で選ぶことができます。


なぜ、離れると心地よくないのか


では、なぜ本来の自分であるハイヤーセルフの波動から離れると、

心地よくない感情として感じるのでしょうか。

ここには、宇宙の仕組みそのものがあります。

とてもシンプルに言えば、宇宙は優しくできています。


本来の自分に近い状態にいると、

心地よい。

安心する。

嬉しい。

満たされる。

私たちは、その状態に留まりたいと感じます。


反対に、本来の自分から離れる方向へ思考が向かうと、

不安。

違和感。

怒り。

嫌悪感。

苦しさ。

といった、心地よくない感情が現れます。


そして私たちは通常、心地よくない状態には、ずっと留まりたいとは思いません。

「何かを変えたい」「ここから出たい「もう少し楽になりたい」と思います。

つまり、ネガティブな感情が心地よくないこと自体が、本来の自分へ戻る方向を分かりやすくする仕組みでもあります。

本来の自分に近い状態は心地よい。

離れると心地よくない。

だから、自然と心地よい方向へ戻ろうとする。

それは、本来の自分の方向が、本流だからです。


変えるのは、感情ではなく思考


ここで大切なのは、ネガティブな感情そのものを直すわけではないということです。感情はサインです。

今の思考がハイヤーセルフの波動から離れていると、その距離がネガティブな感情として現れます。

ですから、整えていくときに見るのは、今、自分がどのようなことを考えているのかです。

その思考によって、どのような波動が活性化しているのか。そして、もう少し気分の良い考え方はないだろうか。と思考を少し変えていく。

思考が変わり、本来の自分に近い状態へ移っていけば、結果として感情も変わります。

少し安心した。

少し楽になった。

少し心地よくなった。

その変化によって、本来の自分に少し近づいたと確認することができます。

そのため感情は、思考を整えていくための、とても分かりやすいメーターでもあります。


感情を消すことが目的ではない


ネガティブな感情を感じると、「この感情をなくしたい」と思うことがあります。

けれども、感情そのものを消すことが目的ではありません。

感情はサインだからです。

大切なのは、今、自分がどのような状態にいるのかを知ること。

そして必要であれば、そこから本来の自分に近い状態へ戻っていくことです。

「不安を感じてはいけない」と不安を押さえ込むのではなく、

「今、不安というサインが出ている」と見る。

その上で、「では、今どのような思考をしているのだろう」と見ていくことができます。感情そのものと戦う必要はありません。


感情は、少しずつ整えていく


感情を客観的に見るための参考として、22段階の感情のスケールがあります。

ここで重要なのは、自分の感情を22種類に正確に分類することではありません。

感情にはさまざまな段階があり、それぞれに意味があります。そして、感情は段階を追って、少しずつ整えていくことができるということを理解するための指標です。


参考として、22段階の感情のスケールを見てみましょう。

このスケールは、上にいれば良い、下にいれば悪いという評価表ではありません。

どこにいるとしても、今の自分の状態を確認するための指標です。



感情のスケール

(出典)「願えばかなう、エイブラハムの教え」

ダイヤモンド社 エスター・ヒックス、ジェリー・ヒックス 著 秋川一穂 訳


一足飛びに最高の状態へ行かなくていい


たとえば、とても深い絶望の状態にいる人が、突然、

「愛を感じよう」

「感謝しよう」

「最高に幸せになろう」

としても、簡単にはそこへ移れません。

それは、感情が段階的に動く仕組みになっているからです。

絶望から、一足飛びに愛へ。

恐れから、一瞬で喜びへ。

そのように、多くの段階を一度に飛び越えようとする必要はありません。

一段ずつでも構いません。場合によっては、二段くらい動くこともあるでしょう。

大切なのは、今より少し気分の良いところへ移ることです。

今より少し楽。

今より少し安心。

今より少し抵抗が少ない。

それで十分です

22段階のスケールがあることで、「今ここにいるなら、まずは少し上でいい」と客観的に見ることができます。

この見方は、感情に飲み込まれず、適切な距離を保つ助けにもなります。


どの感情も無駄ではない


22段階すべてが示されていることには、もう一つ意味があります。

どの感情も、無駄ではありません。

怒りも、不安も、悲しみも、絶望も、それぞれが、その時点での自分の現在地を知らせています。

だから、「こんな感情を持ってはいけない」と否定する必要はありません。

今どこにいるのかを知り、そこから少し気分の良い方向へ進む。

感情のスケールは、そのための地図として使うことができます。


無理にポジティブになる必要はない


感情の仕組みを理解すると、無理にポジティブになろうとする必要もないことが分かります。

とてもつらい状態にいるときに、「楽しくならなければ」「感謝しなければ」「前向きに考えなければ」と無理をする必要はありません。大切なのは、今より少し気分の良い方向です。

とても苦しい。そこから、少し落ち着く。

不安でいっぱい。そこから、少し安心する。

悲しい。そこから、少しだけ楽になる。

そのように少しずつ移動することで、本来の自分であるハイヤーセルフの波動へ近づいていきます。


感情と、願望


13「願望」で見たように、人に共通している願望は、「今よりも気分良くなりたい」というものです。

そして、気分が良くなるということは、本来の自分であるハイヤーセルフと、より同じ状態になっていくことでもあります。

だから私たちは、さまざまな願望を持ちます。

お金が欲しい。

良い関係を築きたい。

好きな仕事をしたい。

自由になりたい。

安心して暮らしたい。

表面的には異なる願望に見えても、その先には、「それによって、今よりも気分良くなりたい」という共通した方向があります。

感情は、その方向との位置関係を知るためのサインでもあります。


感情と、引き寄せ

感情は、06「引き寄せ」とも深く関係します。

引き寄せは、今の自分の状態に対して働きます。

そして感情は、今の自分がどのような状態にあるのかを知る手がかりになります。

つまり、感情を見ることで、「今、自分はどのような状態を活性化しているのか」を知ることができます。

ここで大切なのは、感情そのものが現実を引き寄せているわけではないということです。

感情は、そのときの自分の波動状態を知らせています。引き寄せが働くのは、その状態に対してです。


感情と、波動を整えること


07「波動」で見たように、波動を整えるとは、本来の波動の状態へ戻ることです。

そのために最も直接的なのは、思考を止めることです。

瞑想が推奨されるのは、そのためです。


思考を止めることが難しい場合には、

思考を緩やかにする。

全く別のことを考える。

今より少し楽になる考え方へ移る。

そうすることで、活性化していた思考が弱まり、本来の状態へ戻りやすくなります。


感情は、その変化を確認するメーターになります。

少し楽になった。

少し安心した。

少し心地よくなった。

それは、本来の自分に近い方向へ移動したことを知らせています。


つまり、

思考を整える

↓

本来の自分との距離が近づく

↓

感情が少し心地よくなる

↓

その変化によって、方向を確認できる

ということです。

感情というメーターを見ながら、少しずつ本来の状態へ戻っていくことができます。

言い換えると


VERDEの資料では、感情を、

今の自分の状態を知らせるサイン

本来の自分との位置関係を知らせるメーター

今の自分がどのような波動状態にあるのかを知るための指標

などと表現できます。


本来の自分である魂・ハイヤーセルフに近い状態では、より心地よく感じます。

反対に、そこから離れる方向へ思考が向いていると、心地よくない感情として現れます。

つまり感情は、肉体の自分と、本来の自分である魂・ハイヤーセルフとの波動の位置関係を知らせるサインとして働いています。


一般的に使われる類似表現


感情の働きに関連して、

感情のガイダンス

エモーショナル・ガイダンス

感情のスケール

エモーショナル・ガイダンス・スケール

気分

フィーリング

などの表現が使われることがあります。


ただし、この講座では感情を、単に出来事によって生じる心の反応としてだけではなく、今の自分の波動状態を知らせるサインとして捉えています。

また、「感情が現実を引き寄せる」と捉えるわけでもありません。感情はそのときの自分の状態を知らせるものであり、引き寄せはその状態の思考に対して働きます。




関連する言葉

魂・ハイヤーセルフ 感情は、肉体の自分と、本来の自分である魂・ハイヤーセルフとの波動の位置関係を知らせます。

波動 感情を見ることで、今の自分がどのような波動状態にあるのかを知ることができます。

思考 感情そのものを変えようとするのではなく、その状態をつくっている思考を少しずつ整えていきます。

自由意志 感情はサインであり、命令ではありません。感情によって現在地を知った上で、何を選ぶのかは肉体の自由意志です。

引き寄せ 引き寄せは、そのときの自分の状態に対して働きます。感情は、その状態を知るための手がかりになります。

願望 さまざまな願望の根底には「今よりも気分良くなりたい」という方向があります。気分が良くなることは、本来の自分に近い状態へ向かうことでもあります。

感情のスケール 今の自分の状態を客観的に確認し、今より少し気分の良い方向へ移っていくための指標です。

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